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エンゲージメントを高めるブランドマーケティングのコンテンツ戦略

つながりを「つくる」から、「深める」へ。

情報が溢れ、あらゆる選択肢が可視化された今、ブランドの価値は「知ってもらうこと」だけでは決まりません。

本当に意味のあるブランド体験とは、その後も“つながりつづける”ことができるかどうか。

このつながりの強さ、つまりエンゲージメントこそが、今のブランドマーケティングにおいて重要な指標のひとつです。

では、どうすればお客さまと継続的に信頼関係を築けるのか?

本記事では、そのためのコンテンツ戦略をブランド視点で紐解きます。



目次[非表示]

  1. 1.「認知」では終わらない時代に、なぜエンゲージメントが求められるのか?
  2. 2.そもそも「エンゲージメント」とは?
  3. 3.ブランド視点でのエンゲージメントコンテンツとは?
    1. 3.1.「役立つ情報」+「そのブランドらしさ」
    2. 3.2.「共感」と「対話」を意識した構成
    3. 3.3.発信の“温度”をコントロールする
  4. 4.戦略設計のステップ:エンゲージメントを生むコンテンツのつくり方
    1. 4.1.STEP 1:目的の再定義
    2. 4.2.STEP 2:お客さまとの関係フェーズを把握する
    3. 4.3.STEP 3:ブランドらしさが伝わる「型」をつくる
  5. 5.私たちが考えるエンゲージメントコンテンツのあり方
  6. 6.まとめ



「認知」では終わらない時代に、なぜエンゲージメントが求められるのか?


かつては広告やPRで認知さえ取れれば、商品の価値や機能で勝負できる時代でした。

けれど現在、多くの市場で競合は飽和し、差別化が困難になっています。

そうした中で求められるのが、“選ばれた後”の関係性をどう築くか。

つまり、以下のような価値です。

・思い出してもらえるブランド

・応援されるブランド

・何かあったら相談したくなるブランド

この関係性を育むには、一方通行ではないコンテンツの在り方=エンゲージメントを意識した戦略が必要です。



そもそも「エンゲージメント」とは?


マーケティングにおけるエンゲージメントとは、ブランドと顧客とのあいだに築かれる「感情的なつながり」や「双方向の関係性」のこと。

たとえば以下のような行動がエンゲージメントの指標になります。

・SNSで投稿に反応した

・コンテンツをシェア、コメントした

・メールマガジンを毎回読んでくれている

・資料ダウンロードやイベントへの参加が定期的にある

・社名や担当者のことを覚えてくれている

単なるフォロワー数やPVでは測れない、“熱量のある接点”をどう生むかが問われています。



ブランド視点でのエンゲージメントコンテンツとは?


エンゲージメントを高めるには、ただ情報を発信すればいいわけではありません。

必要なのは、ブランドの価値観や哲学がにじむようなコンテンツ設計です。

私たちは、次の3つの視点でコンテンツを考えることが重要だと捉えています。


「役立つ情報」+「そのブランドらしさ」

情報にあふれた時代、「ためになる」だけのコンテンツはすぐに埋もれてしまいます。

では何が心に残るのか?それは、その情報の届け方や語り口に“らしさ”があるかどうかです。

たとえば:

・介護サービスの会社が「施設選びのポイント」を紹介する記事に、現場の声やスタッフの想いが自然に添えられていたら?

・製造業が書くトラブル対策の記事に、現場のリアルな写真と職人の言葉が載っていたら?

コンテンツには、ブランドの姿勢や美意識、体温が現れます。

そこに共感が生まれたとき、関係は一歩深まります。


「共感」と「対話」を意識した構成

情報発信の多くは一方向ですが、エンゲージメントを高めるには双方向の設計が不可欠です。

・コメントがしやすい問いかけ

・回答、感想を歓迎するトーン

・ストーリー調で共感を引き出す構成

・過去の声を引用し、読者との関係性を反映する記事

「これ、自分のことかも」と思えるような共感導線があると、お客さまは“読者”から“関係者”へと変化します。


発信の“温度”をコントロールする

実務情報やお知らせ系のコンテンツばかりでは、無機質に見えてしまいます。

一方で、トーンが軽すぎてもブランドの信頼性が揺らぎます。

ブランドマーケティングでは、「発信の温度感」を丁寧に調整することが求められます。

・信頼感がほしい時は、第三者評価や実績をベースにした情報設計

・親しみを出したい時は、社員の声や日常的な工夫の共有

・思いを届けたい時は、創業ストーリーやビジョンを語るロング記事

エンゲージメントとは、“温度”が伝わる設計でもあるのです。



戦略設計のステップ:エンゲージメントを生むコンテンツのつくり方


ここからは、実際にブランドのエンゲージメントを高めるためのコンテンツ戦略を、段階的に整理してみましょう。


STEP 1:目的の再定義

エンゲージメントはあくまで「目的達成のための手段」です。

・見込み顧客との関係性を強めたい?

・既存顧客のロイヤルティを育てたい?

・ファンを育成し、紹介、口コミにつなげたい?

目的に応じて、適切なコンテンツの“種類”と“温度感”を選定することが第一歩です。


STEP 2:お客さまとの関係フェーズを把握する

同じ情報でも、「初対面」と「リピーター」では響き方がまったく異なります。

カスタマージャーニー上のどのフェーズかを明確にし、それぞれに最適なコンテンツを設計します。


フェーズ

コンテンツ例

認知

SNS投稿/1分動画/Web広告/LP

興味

ノウハウ記事/事例紹介/比較コンテンツ

検討

資料ダウンロード/FAQ/導入インタビュー

体験

導入レポート/活用ブログ/メールマガジン

共感

ビジョンストーリー/社員の声/ファン企画

推奨

お客さまの声/SNSキャンペーン/コミュニティ運営



STEP 3:ブランドらしさが伝わる「型」をつくる

コンテンツを単発で終わらせないためには、「自社らしさがにじむ型」を設けることが有効です。

たとえば──

・「○○式ノウハウ」など、自社独自の知見に名前をつける

・「お客さまに聞いてみた」シリーズで、共創性を打ち出す

・社内のプロジェクト日記や、リブランディングの舞台裏を連載形式で公開

継続するフォーマット=メディアとしてのブランドの“顔”にもなり得ます。



私たちが考えるエンゲージメントコンテンツのあり方


私たちは、単に「きれいなツールをつくる」ことではなく、関係性を深める“きっかけ”となるコンテンツづくりを大切にしています。

・パンフレットにストーリーの構造を取り入れる

・コーポレートサイトの更新情報に、社員の声を盛り込む

・サービス説明資料に、「なぜこの価値を届けるのか」という想いを語るページを設ける

発信のひとつひとつが“ブランドとつながる体験”になるように設計する。

それこそが、エンゲージメントを高める本質的なコンテンツ戦略だと捉えています。



まとめ


エンゲージメントとは、発信者と受信者が「一緒に関係を育てていく姿勢」そのもの。

コンテンツはその対話の場であり、ブランドの“人格”が現れる場でもあります。

届ける情報に、らしさと温度を。

つくる発信に、問いかけと共感を。

エンゲージメントを意識したブランドマーケティングは、短期的な成果よりも“選ばれつづける関係性”をつくる投資だと私たちは考えています。




B : THE KNOWLEDGE 編集部
中小企業のためのブランディング情報を発信する編集部です。企業の魅力を最大限に引き出し、伝わるブランド作りをサポートします。専門用語をなるべく使わず、誰でも理解しやすい記事をお届けすることが特徴です。ロゴや企業理念の作り方から、実践的なブランディング戦略まで、役立つ情報をわかりやすく発信していきます!


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