
デザインの依頼先はどう選ぶ?制作会社ごとの得意分野と対応範囲
会社案内やパンフレット、Webサイトなどの制作を検討するとき、「どのデザイン会社に依頼すればよいのかわからない」と悩むことはないでしょうか。
デザイン会社のWebサイトを見比べても、どの会社も魅力的な制作実績を掲載しており、違いがわかりにくいと感じることがあります。
しかし、デザイン会社にはそれぞれ得意分野があり、企画やブランディングから対応できる会社もあれば、特定の制作分野に専門性を持つ会社もあります。
大切なのは、デザインの好みだけで選ぶのではなく、自社の目的や課題に合った専門性を持つ会社を見極めることです。
この記事では、デザイン会社の得意分野や対応範囲の違い、依頼先を選ぶ際に確認したいポイントをわかりやすく解説します。
目次[非表示]
デザイン会社によって何が違うのか?
デザイン会社とひとことで言っても、その仕事内容や専門性はさまざまです。
例えば、ロゴやパンフレットなどのグラフィックデザインを中心とする会社もあれば、Webサイトの企画・制作を得意とする会社もあります。
また、広告や販促ツールの制作に強い会社、企業のブランド戦略から関わる会社など、対応する領域も異なります。
さらに、同じ制作物を扱っていても、仕事の進め方には違いがあります。
企業から提供された原稿や写真をもとにデザインする会社もあれば、制作目的の整理や企画、取材、ライティングなどから対応する会社もあります。
つまり、同じ「会社案内を制作する」という依頼でも、どこから考え、何を提供するかは会社によって異なるのです。
依頼先を選ぶ際には、制作実績の印象だけでなく、その会社がどのような仕事を得意としているのかを確認することが重要です。
デザイン会社の主な得意分野
デザイン会社の専門性を理解するために、代表的な分野を見てみましょう。
実際には複数の分野に対応する会社も多いため、明確に分類できるわけではありませんが、依頼先を検討する際の参考になります。
グラフィックデザインを得意とする会社
パンフレット、会社案内、カタログ、ポスター、広告など、主に印刷物や平面媒体のデザインを得意とする会社です。
文字や写真、図解などを組み合わせ、情報をわかりやすく伝える表現に専門性があります。
例えば、営業活動で使うパンフレットであれば、商品の特徴を伝えるだけでなく、商談で説明しやすい構成や見せ方が求められます。
また、カタログでは、商品情報の整理や探しやすさも重要になります。
情報量の多い制作物や、印刷物ならではの表現が必要な場合は、グラフィックデザインの実績や知見が判断材料になります。
Webデザイン・Web制作を得意とする会社
コーポレートサイト、サービスサイト、採用サイトなど、Webサイトの企画・制作を得意とする会社です。
Webサイトでは、見た目のデザインだけでなく、情報の探しやすさ、スマートフォンでの使いやすさ、問い合わせまでの導線なども重要です。
また、公開後の更新や運用、検索エンジンへの対応など、Web特有の知識が求められます。
例えば、コーポレートサイトをリニューアルする場合、企業の情報を整理するだけでなく、訪問者が目的のページへたどり着きやすい構成を考える必要があります。
そのため、Webサイトの目的に応じた情報設計や、公開後の運用まで考えられるかを確認するとよいでしょう。
広告・プロモーションを得意とする会社
広告や販促キャンペーン、店頭ツール、各種プロモーションなどを得意とする会社です。
商品やサービスを認知してもらい、興味や購買行動につなげるための表現を考えます。
例えば、新商品の発売に合わせた広告では、商品の特徴を短い時間で伝え、興味を持ってもらう工夫が必要です。
また、複数の媒体を組み合わせる場合には、全体のメッセージや表現に一貫性を持たせることも重要になります。
広告や販促活動を目的とする場合は、制作物の完成度だけでなく、ターゲットや訴求内容を踏まえた提案ができるかも判断材料になります。
ブランディングを得意とする会社
企業や商品・サービスの強み、独自性、提供価値などを整理し、ブランドの方向性を明確にすることを得意とする会社です。
例えば、競合との違いが伝わりにくい企業であれば、顧客から評価されている点や、自社ならではの特徴を整理するところから取り組みます。
そのうえで、ブランドコンセプトやメッセージ、ロゴ、Webサイトなどの表現につなげていきます。
ただし、ブランディングを得意とする会社でも、ブランド戦略の立案を中心とする会社と、実際のデザイン制作まで対応する会社があります。
ブランドの方向性を考えることと、それを具体的な表現にすることは、それぞれ異なる専門性が必要な仕事です。
そのため、ブランディングを依頼する場合は、どの工程まで対応してもらえるのかを確認することが大切です。
制作会社を選ぶときは対応範囲も確認する
得意分野とあわせて確認したいのが、制作会社の対応範囲です。
例えば、会社案内の制作を依頼する場合でも、必要な支援は企業によって異なります。
すでに原稿や写真、掲載内容が決まっているのであれば、デザイン制作を中心に依頼する方法があります。
一方で、「何を掲載すればよいかわからない」「自社の強みをうまく説明できない」といった場合は、企画や情報整理から対応できる会社が適しているかもしれません。
主な対応範囲には、次のようなものがあります。
課題整理・企画: 制作目的やターゲットを明確にし、方向性を考える
取材・編集: 必要な情報を集め、掲載内容や構成を整理する
ライティング: 企業の特徴やサービスの価値を文章にする
デザイン: 情報やメッセージを視覚的に表現する
制作・実装: 印刷物やWebサイトなど、実際に使用できる形に仕上げる
運用・改善: 公開後の活用状況や反応を確認し、必要に応じて改善する
すべての工程を一社で対応することが、必ずしも正解とは限りません。
すでに企画や原稿が完成している場合は、デザイン制作に特化した会社へ依頼する方が効率的なこともあります。
反対に、制作目的や伝える内容が明確になっていない場合は、企画段階から相談できる会社の方が進めやすいでしょう。
自社で準備できることと、外部の専門家に任せたいことを整理することが、適切な依頼先を選ぶ第一歩です。
企業の「らしさ」を見つけ、デザインまで一貫して対応できるか
デザイン会社を選ぶ際に、もうひとつ注目したいのが、企業の強みや独自性を整理するところから関われるかどうかです。
例えば、企業がコーポレートサイトをリニューアルするとします。
掲載する情報やデザインの方向性がすでに決まっていれば、それをもとに制作を進めることができます。
しかし、「自社の特徴がうまく伝わっていない」「競合と似たような印象になっている」という課題がある場合は、見た目を変えるだけでは十分ではないかもしれません。
まずは、企業がどのような価値を提供しているのか、顧客から何を評価されているのか、他社とどのような違いがあるのかを整理する必要があります。
そのうえで、明確になった企業の「らしさ」を、言葉や写真、色、ロゴ、Webサイトなどに反映していきます。
ここでは、企業の価値を見つける専門性と、その価値を伝わるデザインにする専門性の両方が求められます。
ブランド戦略とデザイン制作をつなぐことの重要性
ブランドの方向性を明確にしても、それが実際の制作物に反映されなければ、顧客には十分に伝わりません。
例えば、「親しみやすさ」を大切にする企業なのに、Webサイトやパンフレットが堅苦しい印象になっていれば、伝えたい企業像と実際の表現にずれが生じます。
また、ブランドコンセプトは明確でも、媒体ごとにメッセージやデザインが異なっていれば、一貫した印象を持ってもらいにくくなります。
こうしたずれを防ぐためには、ブランド戦略とデザイン制作のつながりを意識することが重要です。
ブランド戦略を考える会社と、デザイン制作を担当する会社が分かれていても、十分に連携できていれば問題ありません。
一方で、両方の専門性を持つ会社が一貫して対応することで、方向性の共有や表現への反映を進めやすくなる場合もあります。
大切なのは、ブランドの考え方が実際のデザインにどう反映されるのかを、具体的に説明できるかどうかです。
これは、企業の特徴や価値を伝えることを重視する場合に、確認しておきたいポイントのひとつです。
良いデザイン会社を見極める5つのポイント
得意分野や対応範囲がわかったら、実際にどのような基準で依頼先を比較すればよいのでしょうか。
ここでは、制作実績の印象だけでは判断しにくいポイントを紹介します。
1.制作の目的や課題を理解しようとしてくれるか
依頼内容を聞いてすぐに制作方法を提案するだけでなく、何のためにつくるのか、どのような課題を解決したいのかを確認してくれるかが重要です。
例えば、パンフレットを新しくしたいという相談に対して、使用場面や対象者、現在の課題まで確認してくれる会社であれば、目的に合った提案を期待しやすくなります。
2.提案の理由をわかりやすく説明できるか
デザインには好みの要素もありますが、ビジネスで使用する制作物では、目的に合った理由が必要です。
なぜその構成なのか、なぜその写真や色を使うのか、どのような効果を意図しているのか。
提案の背景や判断理由を説明できることは、制作会社の考え方を理解するうえで役立ちます。
3.自社に近い課題や制作物の実績があるか
制作実績を見る際には、デザインの雰囲気だけでなく、どのような目的で制作されたのかにも注目しましょう。
例えば、営業活動の強化が目的であれば、営業資料やサービス案内の制作経験が参考になります。
また、企業の特徴を整理する必要がある場合は、企画やブランディングから関わった実績が判断材料になります。
必ずしも同じ業種の実績が必要というわけではありませんが、自社が抱える課題に近い経験があるかを確認するとよいでしょう。
4.必要な工程をどこまで任せられるか
企画、編集、ライティング、撮影、デザイン、制作など、必要な工程に対応できるかを確認します。
すべてを社内で対応する会社もあれば、外部の専門家と連携して進める会社もあります。
重要なのは社内制作か外部連携かという違いだけではなく、必要な専門性が確保され、各工程が適切に管理されることです。
担当範囲や進行体制を事前に確認しておくと、制作途中の認識のずれを防ぎやすくなります。
5.完成後の活用まで考えてくれるか
制作物は、完成した後に実際の事業活動で使われて初めて役割を果たします。
例えば、営業パンフレットであれば、商談での説明のしやすさや配布方法が重要です。
Webサイトであれば、公開後の更新や運用、問い合わせへの導線なども考える必要があります。
そのため、完成させることだけでなく、どのように活用するのかまで考えられる会社かも、依頼先を選ぶ際の判断材料になります。
自社の目的に合ったデザイン会社を選ぶために
デザイン会社を選ぶ際には、知名度や制作実績の多さだけで判断するのではなく、自社が何を実現したいのかを整理することが大切です。
例えば、すでに企画や原稿が完成しており、デザインの品質を高めたいのであれば、制作分野に特化した会社が適している場合があります。
一方で、企業の強みが整理できていない、サービスの魅力が十分に伝わっていないといった課題がある場合は、企画や情報整理から関われる会社を検討するとよいでしょう。
また、企業のブランドイメージを統一したい場合は、ブランドの方向性を考える専門性と、それを制作物へ反映する専門性の両方が重要になります。
デザイン会社に相談する前には、次のような点を整理しておくと比較しやすくなります。
今回の制作で解決したい課題は何か
どのような相手に、何を伝えたいのか
自社で準備できる情報や素材は何か
企画や編集から依頼する必要があるか
完成後、どのような場面で活用するのか
これらがすべて決まっていなくても、相談することはできます。
ただし、目的や課題をある程度共有することで、制作会社からも具体的な提案を受けやすくなります。
まとめ
デザイン会社には、グラフィック、Web、広告・プロモーション、ブランディングなど、それぞれ異なる得意分野があります。
また、デザイン制作を中心とする会社もあれば、企画や情報整理、企業の強みを明確にするところから対応できる会社もあります。
そのため、依頼先を選ぶ際には、制作実績の印象だけでなく、専門性や対応範囲、仕事の進め方まで確認することが重要です。
特に、企業の特徴や価値を伝えたい場合は、自社ならではの「らしさ」を理解し、それを言葉やデザインに反映できるかという視点も大切になります。
どのデザイン会社が優れているかということ以上に、自社の目的や課題に合った会社を選ぶことが、納得できる制作につながります。
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