
課題発見から始める!はじめてのデザイン思考入門講座
「デザイン思考」と聞くと、何か特別な知識やスキルが必要だと思われがちですが、実はビジネスの現場にいる多くの方がすでに実践していることでもあります。
この記事では、はじめてデザイン思考に触れる方に向けて、その本質や基本ステップ、そしてどのように経営や事業に活かせるのかをわかりやすく解説していきます。
目次[非表示]
- 1.なぜ今、デザイン思考が必要なのか?
- 2.デザイン思考の基本5ステップ
- 2.1.1. 共感(Empathize)
- 2.2.2. 定義(Define)
- 2.3.3. 発想(Ideate)
- 2.4.4. プロトタイプ(Prototype)
- 2.5.5. テスト(Test)
- 3.経営や事業にどう活かせる?
- 4.まとめ:まずは“課題に気づく力”から始めよう
なぜ今、デザイン思考が必要なのか?
VUCAと呼ばれる変化の激しい時代において、既存の延長線だけでは解決できない課題が次々と現れています。
そこで求められるのが、「正解を探す」のではなく「新しい価値を生み出す」力。
デザイン思考は、まさにこの“価値創造”のための考え方です。
ビジネスにおいては、ユーザー視点の重要性や、現場の課題を深く掘り下げて新たな機会を見つける力が不可欠です。デザイン思考は、これらを体系的に実行するためのプロセスといえます。
デザイン思考の基本5ステップ
デザイン思考のプロセスはさまざまなフレームがありますが、今回は代表的な5つのステップをご紹介します。
1. 共感(Empathize)
まずはユーザーに共感することからスタートします。インタビューや観察などを通じて、ユーザーの行動や感情、背景を理解し、表面的なニーズだけでなく“潜在的な課題”を見つけ出します。
2. 定義(Define)
得られたインサイトをもとに、どのような課題に取り組むべきかを明確にします。ここでのポイントは、「企業目線」ではなく「ユーザー目線」で問いを立てることです。
3. 発想(Ideate)
課題が明確になったら、次はアイデアを広げていくフェーズ。ブレストなどを活用し、既存の枠にとらわれず、数多くの解決策を出すことが求められます。
4. プロトタイプ(Prototype)
出てきたアイデアを、手を動かして“形”にしてみる段階です。資料や簡易なモック、スケッチなど、完成度よりもスピードと試行回数が重要です。
5. テスト(Test)
プロトタイプを実際にユーザーに試してもらい、フィードバックを得ます。そしてまた改善・再設計を繰り返すことで、価値のある解決策に近づけていきます。
経営や事業にどう活かせる?
中小企業や現場の担当者にとって、デザイン思考は「現場の知恵を活かして変化を起こす手法」といえます。
特に次のような場面で有効です:
・社内の業務改善やサービス向上を図る際
・顧客の声を起点に商品開発を進めたいとき
・新しいターゲット層へのアプローチを検討しているとき
私たちは、経営や事業の現場にこそ、ユーザー視点を取り入れた柔軟な発想と実行力が求められると考えています。デザイン思考はその強力なツールとなります。
まとめ:まずは“課題に気づく力”から始めよう
デザイン思考の第一歩は、ユーザーに共感し、本質的な課題を見つけることです。
表面的な問題解決にとどまらず、より深いニーズを発見することができれば、商品開発・サービス改善・社内改革などあらゆる場面で成果が出やすくなります。
経営や事業を前に進めたい方にとって、デザイン思考は単なる手法ではなく、“視点”を変える力。
その第一歩として、まずは「課題に気づく力」を意識してみてはいかがでしょうか。