
ビジュアルだけじゃない!経営に活きるデザインの本質とは?
「デザイン」と聞いて、どんなイメージが思い浮かぶでしょうか?
美しいビジュアル、目を引く広告、洗練されたパッケージ……そんな“見た目”の印象を真っ先に思い浮かべる方は少なくないはずです。
しかし、本来のデザインの役割は「見た目を整えること」だけではありません。
それは、情報を整理し、伝え、課題を解決するための“思考と設計”のプロセス。
つまり、経営や事業の意思決定にこそ活かせる力なのです。
本記事では、装飾の範疇にとどまらない「経営に活きるデザインの本質」について、具体例を交えながら解説します。
目次[非表示]
デザインは「見た目」だけではない
日本語では「デザイン=装飾」と捉えられがちですが、英語の "design" には「設計する」「意図を持って構築する」といった意味があります。
つまり、見た目の美しさや格好良さの前に、“なぜその形になったのか”という背景や意図が存在するのが本来のデザインです。
たとえば、社内マニュアルのレイアウトひとつとっても、情報の流れを整理し、誰が読んでも理解しやすくするには設計力が必要です。これは、見た目を整える作業ではなく「機能させるための思考」と言えるでしょう。
経営課題を可視化し、共通認識をつくる
経営の現場では、売上、コスト、採用、評価、ブランディングなど多様な課題が複雑に絡み合います。その中で、デザインが経営の武器になる瞬間があります。
それは、「見えないもの」を「見える化」したときです。
社員のモチベーションが下がっている理由がつかめない
→ ワークフローやタスクの構造を「見える化」してみる
自社の強みが社内外で共有されていない
→ ミッションや価値観を図式化して共有してみる
顧客が商品、サービスの良さに気づいていない
→ 利用シーンやメリットを視覚的に体験できる資料に変えてみる
これらはすべて、デザインによって「共通認識」が生まれ、「課題が言語化される」瞬間なのです。
なぜ今、「経営にデザインが必要」なのか?
VUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)の時代、これまでのように過去の成功モデルに倣うだけでは生き残れません。状況を読み取り、柔軟に方向を設計し直す「再定義力」が求められます。
そんな時、活躍するのが「デザイン思考」に代表されるユーザー視点×構造化のアプローチです。
・自社の「らしさ」や存在意義を再定義する
・事業アイデアの仮説を立て、検証、修正する
・組織内外での納得感を高めるための資料設計を行う
こうした経営判断の場面にこそ、“本質的なデザインの力”が活きてくるのです。
私たちはこう考えています
私たちは、「デザインとは“体験の設計”である」と捉えています。
色やフォントといったビジュアルの要素ももちろん大切ですが、そこに誰のために・どんな意図で・どのような構造で伝えるのかという視点がなければ、本質的な価値は生まれません。
そしてこの考え方は、広報資料、採用コンテンツ、商品説明、プレゼンテーション、組織づくりにまで拡張できるものです。
すべての「伝えたい」に“設計の力”を——それが、経営におけるデザインの真価です。
まとめ:経営に活きるデザインの第一歩とは?
まずは「この資料、見た目は整っているけど、伝わっているか?」
「社内で作っているこの表現、本当に顧客の視点で考えられているか?」
そんな問いを持つところから始めてみてください。
“ビジュアルだけじゃない”デザインの力を知ることで、経営判断はもっとクリアに、事業活動はもっと効果的に進むはずです。