
ブランドコンセプトの作り方!5つの質問で明確にする方法
“らしさ”の軸があるブランドは、迷わない。ブレない。
自社の強みや魅力を伝えたい。でも、どんな言葉で表せばいいかわからない——。
そんな悩みの背景には、「ブランドコンセプト」が曖昧なまま進んでしまっているケースがよくあります。
ブランドコンセプトとは、その企業やサービスが“何者なのか”を一言で言えるようにした核となる考え方。
この記事では、ブランドコンセプトを明確にするための5つの質問と、実践的な設計のヒントをご紹介します。
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ブランドコンセプトとは?
ブランドコンセプトは、ロゴやスローガンなどの“見える要素”の根底にある、「思想」や「価値観」を言語化したものです。
・私たちは何者か?
・どんな価値を提供するのか?
・どんな存在でありたいのか?
このコンセプトが明確になることで、デザインやコピー、発信内容に一貫性が生まれ、「このブランドらしいよね」と思ってもらえる基盤ができます。
ブランドコンセプトを明確にする5つの質問
ブランドコンセプトをゼロから考えるのは難しいものです。そこで役立つのが、以下の5つの質問です。
「私たちは何のために存在しているのか?」
目的や存在意義を見つめ直す問いです。
・なぜこの事業をしているのか?
・社会やお客さまに、どんな価値をもたらしたいのか?
・誰の、どんな課題を解決したいのか?
ここでの答えは、ミッションやパーパスの土台になります。
「どんな価値を届けているのか?」
提供している商品やサービスだけでなく、お客さまが受け取っている“体験価値”に目を向けます。
・便利さ? 安心感? 共感? 憧れ?
・その価値は、他社とどう違う?
・それを受け取った人は、どんな気持ちになる?
この問いによって、ブランドの独自性や“情緒的価値”が浮き彫りになります。
「私たちらしさって、どんなところにある?」
ブランドのキャラクターや性格を探る問いです。
・他社と比べて“ちょっと違うな”と思うところは?
・社内で大事にしている価値観、口ぐせ、習慣は?
・お客さまや関係者に“どんな印象を持たれているか”
「らしさ」の発見こそが、表現におけるトーンの軸になります。
「どんな人に、どんな印象を持ってほしいか?」
ターゲットとの関係性を考える問いです。
・どんなお客さまにとって意味のあるブランドでありたい?
・初めて知ったとき、どんな感情を抱いてほしい?
・長く付き合う中で、どんな存在になっていたい?
ブランドの“見え方”と“距離感”を設計するヒントになります。
「5年後、どう見られていたいか?」
中長期的な視点を取り入れることで、ブレないブランド像を描く問いです。
・未来の社会や市場の中で、どう位置づけられていたい?
・どんな発信、活動をしている姿が理想か?
・変わらずに大切にしていたいことは?
この視点があると、目先のトレンドや競合に左右されない“芯のあるブランド”になります。
コンセプト設計で意識したいポイント
質問に答えるだけでは、ブランドコンセプトは完成しません。 それらを一つの言葉やストーリーに「翻訳」するプロセスが必要です。
以下のポイントを意識すると、伝わりやすく実践しやすいコンセプトになります。
短く、端的に、でも本質を含んでいる
→ 理想は「10秒で伝わる中に、100時間考えた価値がある」状態。
抽象度と具体性のバランスをとる
→「かっこいい」「丁寧」などの言葉だけで終わらず、事例や行動に落とし込めるように設計。
表現のトーンに“らしさ”がにじむ
→ 誰が書いても同じになる文章ではなく、「そのブランドならではの語り口」になるように整える。
まとめ:ブランドコンセプトは、行動の起点
コンセプトは見た目を飾るものではなく、「どう考え、どう動くか」の軸となるもの。
5つの問いを通じて、
・目的と価値を再確認し、
・らしさを言語化し、
・ターゲットとの関係性を描き、
・未来へのブランド像を定める
ことで、初めて「意味のあるコンセプト」が形になります。
私たちは、コンセプト設計を「伝えるため」だけでなく、「迷わず、ブレずに進むための基準」として捉えています。